ホピ 三つ編み

スイスである集まりに参加した。
「統合の為に」。

ホピ族、ハワイ先住民、沖縄人、の方々が招待されて来ていた。
ここに招待された人も、参加しに来た現地の人々もそれぞれに世界が一つになる必要性を感じている人々。それぞれの文化の中から、今の世界に向けて発信したいメッセージを語ってくれた。

地元の女の子達の可愛らしいヨーデルで始まった。

ハワイの先住民はフラダンスを踊り、その後、ハワイの先住民の歴史や文化、思想について語ってくれた。
「かつて別の島から、戦乱や社会の腐敗を経験した後、新しい平和な社会を創り出す為に海に出た一部の人々が彼らの先祖。だからこそ、愛や友情を常に語る。それはダンスや歌の中に溢れている。
代々語られて来た思想で最も重要な事は「根源を見る」という事。繋がりを辿って根源を見れば、我々が一つだとわかる。
かつて、海の向こうから来た人々に我々は殺されて、我々の民族の人口は激減し、未だに島は彼らのもの。しかし、あなた方と我々が一つである事に変わりはない。全ての人が愛されるべき人。」

これはごくごく一部だが、素晴らしいメッセージに感動した。

ホピ族の女性は、ホピの起源の物語と自然のサイクルに寄り添った儀式に彩られた日々の暮らしを語ってくれた。ホピの村はいくつか有るが、今では外からのお金や物質的な豊かさの波に飲まれ、伝統的な儀式や決まりを一年を通して守っているのは彼女の村だけだという。
「ホピはかつて地中に居た。鳥を放って地上の様子を伺うと、そこには大地と共に生きる男が居た。鳥に頼んでその男に我々も共にに地上で生きていいか尋ねると、「大地と共に行くべき道を行く限り共に地上で生きていい」という。一部の行くべき道を行けない人を地底に残して彼らは地上に出て来た。それ以来いくつかの氏族に別れ、大地と共に教えを守って生きて来た。」ノアの方舟を始め、世界中にある洪水伝説とも通じる所が有る。また、平和な生き方に戻れない人を後に残して平和な社会をつくる所などはハワイの先住民の歴史と似ている。「ホピ」は平和の民という意味。
その後、彼らも外から来た人々と出会い文化を破壊される事になる。
「私は子供にホピの言葉より先に英語を教えた。多くの親がそうして来た。今我々の言葉を話せない子供も多い、私の子も「どうしてホピの言葉を最初に教えてくれなかったの。」と私を責める。私はただ、私が経験したような苦しみを子供に感じてほしくなかった。無理矢理学校に連れて行かれ、我々の言葉を話せば罰を受けたり、口の中を石けんで洗われたりした。私の子にはそんな経験をさせたくなかった。」

しかし、現在ホピの村の中でホピの言葉を教えたり、子供達が昔ながらの生き方に興味を持ったりと、伝統文化が徐々に戻って来ている。彼女にこれからより良くなりそうか尋ねてみると、前向きな返事だった。心の底から嬉しい事だ!

沖縄の女性は沖縄と日本の関係とその歴史、そしてシャーマニズムについて話しをしてくれた。
講演以外の時間にも彼女に沖縄について、基地問題や独立思想、表には出て来ていないけれど戦時中に実際に起こった悲惨な出来事や、それを背景にした沖縄人の日本に対する感情について話を聞かせてもらって、自分自身の考えも聞いてもらった。
理論的思考と抗えない感情の問題。そこにはよく知って少しずつ歩み寄らなければならない問題が思っていた以上に山積みだった。

本やインターネットでは知り様も無かった事を聞かせてもらって、勇気を出して切り出し難い事を話し、白熱して言葉を交わし、最後は心を通わせる事が出来た。一歩一歩学びながら歩み寄れる事は嬉しい事だ。

自分自身は、「日本人である自分の目から見た日本の歴史とこれから」、「日本の面白い文化や特徴、和の心」、「日本語の特徴」等を話させてもらった。特に歴史については善悪で分ける事はできないし、100%の真実など誰にも知り得ない。しかし多くの視点を持つ事は良い事だと思い、ヨーロッパ文化圏の方には多少耳に痛い事も言わせてもらった。過去はお互いに乗り越えなければならない事。対立せざるを得なかった状況から統合へ。それでも話し終わった後は皆笑顔で心を通わせる事が出来た。
「日本にはかつて強い人々が居ました。サムライと言えば皆さん知っていると思いますが、サムライだけではありません。あらゆる分野で様々な形でそれぞれの時代に自身や家族や国や世界の為に信じられないほど強く生きた人が日本には多く居ました。そしてそんな日本人はまだ消えていません。我々は日本人として平和の為に強く立ちます。少なくとも自分はその為に生きます。ここに集まった世界中の家族のあなた方に一つだけお願いが有ります、それぞれの文化を大切にして尊重しながら繋がって、一緒に良い未来を作っていけるよう、それぞれの土地で良く生きて行きましょう。知り合って繋がる事から積極的に責任を持って平和を作っていきましょう。」

皆それぞれに共感し、学び合い、認め合い、心を通わせた三日間だった。

三日間の集まりの間ホピの女性が毎朝三つ編みを編んでくれた。
写真はその時の物。
「あなたは息子に似てるわ。来年には是非ホピに遊びに来てね。」
こういう繋がりが心にしみる。
ありがとう。

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