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世界中を見てきて、

日本に感じる美。
それは命。

自然を畏れ
自然を敬い
自然を愛し
自然に謝して
自然に遊ぶ

そんな日本人が作る世界には、
命が溢れている。

色とりどりの草花が調和して、
地面は苔に覆われる。
命のない一点を見つけることも難しい。

木でできた家の中でも、
命に囲まれる。

水のささやきと、鳥の歌、
木々や笹が笑う声。

器には土の命と、
作者の魂。

飾りや、掛け軸の一つに、
人生を賭した先人の悟りが、密やかに佇む。

四季の移り変わりに、
この世の無常と、人生の始終を感じる。
そこに、深い感謝と慈しみが生まれる。

時代を経ても、
土地や、民族を隔てても、
そこに感じる美は変わらない。

無機質な命の見えない世界に、
人は寂しさを感じる。
心の故郷に、心からの安堵を覚える。

世界中の人々が、
日本の原風景を求めて、
海を渡って訪れては、
口々に呟く。

「美しい」

日本の美を、
そこに遡って織り成されてきた先人の心を、
共に文化を表する、家族たる自然を、
愛さずにはいられない。
首を垂れずにはいられない。

今、この地に生きる我々は、
日々、
一歩一歩、
それらの声に、
耳を傾けているだろうか。

どうか、共に、
秋の色づきに足を止めて、
耳を澄ませたい。

何が不協和音なのか。
何が本当に我々の心を喜ばせるのか。

今日、歩く足元で、
大地はなんと言っているか。

我々の体を廻る血の中に生きる、
先人たちは、なんと言っているか。

この美しい地を、
この地の美しさを、
この時代を生きる我々も、
大切に子供達に手渡したい。

我々が、
命に囲まれながら、
命を終える時。

一番の幸せは、
美しい世界で生きる、
子供達の笑顔ではないか。

そして、
その先に想像する、
子供達の、そのまた子供達。
そのまた子供達、
美しい命に囲まれた笑顔。

そうして初めて、
笑顔で旅立てるのではないか。

どうか足を止めて、
今一度、考えよう。

我々はどこへ向かうのか。
日本はどこへ行くのか。

きっと、
美しい命が、
その道しるべ。

見上げれば、
葉の落ちた枝に、
春の芽吹きを待つ新緑の宿るが見える。

日本は美しい。
この地に芽引き、いつかは散ってゆく、

我々も、
美しく在りたい。