ニューヨーク 戦争について

『広島原爆投下の日 アメリカを知らない日本』

原子爆弾 広島 長崎

今から69年前の今日8月6日、広島に原子爆弾が落とされた。
次いで8月9日、長崎に原爆投下。
日本は歴史上、原子爆弾による攻撃を受けた唯一の国だ。

しかし、現代を生きる我々にその実感は思いのほか薄い。
時々こんな声を聞く。
「日本は原爆を落とされても、アメリカを許して友好関係を結んでいる。」
本当にそうだろうか。
日本人の中には、死ぬほど悔しく、悲しい思いをして、それでも許した人もいるだろう。
しかし、多数派の本音は「ただ、実感がないだけ。」なのではないか。
無理もない。
若い世代に当事者はいないのだから。

許す、許さない以前に、我々は記憶喪失になっている。
なぜ日本が戦争に踏み切ったのか。
列強が公然と人種差別、植民地支配をしていた時代。
当時の日本人は、植民地解放を掲げて戦った。
敗戦後、アメリカは日本の精神を変えようとした。

それは歴史上常に世界中で行われて来た事。
勝者が敗者をコントロールする。当然の事。
それはいい事でも、悪い事でもなかった。
日本の精神は薄れ、物質的に豊かになった。
では心の豊かさは?
誰に何をされようと、今この瞬間、我々の在り方は我々に全責任がある。
アメリカを責めても恨んでも始まらない。

しかし、記憶喪失を続けて、全てを人事にするのは非常に危険な事だ。
現実を直視した上で、もしも必要ならば許し、前に進まなければならない。

戦前戦後、アメリカは何をしてきたか。
日本の世界初の国際会議での人種差別撤廃案を否決
パールハーバーの真相はどうだったのか。
アメリカはベトナム戦争を起こす為に、トンキン湾事件を自ら仕組んだ。
次いでアフガニスタン。
9.11を信じない人はアメリカ国内にも多い。
その真偽を脇に置いたとしてもこれほどの規模で9.11の真相を疑う声があるという事実を知るべきだろう。
イラク戦争。大量破壊兵器は?
現在問題になっているイスラエル・パレスチナ問題のそもそもの発端はイギリス、アメリカが大きな役割を担っている。
先日、ウクライナ上空で旅客機が撃ち落とされたが、ロシア、ウクライナの問題は、実際にはアメリカとロシアひいてはグローバリズムとナショナリズムの問題という色が強いのではないか。

この陰には常に、権力、資本、資源を得ると言う一貫した姿勢がある。
それはアメリカなりの「秩序」を保つための正義なのかもしれない。
しかし、それでは人類は保たない。
このまま市場を拡大し、消費を続ければ、我々は生き残るのに必要なこの地球上の資源を食い尽す。

その上、これはアメリカ政府のしている事で、国民の考えは十人十色だ。
先住民は土地を奪われた側だし、世界中からの移民が混ざっている。

こんな事を言いたくはないけれど、
南米のほとんどの人はアメリカをよく思ってない。
ヨーロッパですらよく思っている人は多くない。
中東、ロシア、中国は言うまでもない。
アフリカだって親米感情が強い訳じゃない。
それだけ、我欲の為に強引に動いて来たということだ。

日本人のほとんどの人は「実感がない」だろう。
それも当然の事だ。
現在の日本はアメリカに国防を任せて、半ば運命共同体の関係にある。

これは誤解されたくない事だけれど、自分はアメリカを嫌っていない。
大好きなアメリカ人もたくさんいるし、正義感が強く創造性溢れる国民がたくさんいる。
現代の科学技術は間違いなくアメリカが引っ張って来た。

しかし、現実の両側を直視しなければならない。
どちらかに傾倒していては崩れてしまう。
アメリカがいいか悪いかの話じゃない。
今の日本のアメリカに対する認識は偏っているというだけの事。
全体をありのままに見なければならない。
その上で、我々は一人一人で在り方を自分自身に恥じないものにしなければならない。
誰に何をされようと、全て自分の責任で。
そして日本として出来る事、歩む道を見定めなければならない。

許すも許さないも関係ない。
世界の状況を冷静に見た上で、
今この瞬間に幸福を感じながら、最善の未来を目指して進むしかない。

先日、マンハッタンで行われた平和の為に広島、長崎の事を考えるイベントに参加させて頂いた。
アメリカの方が、原爆の被害の悲惨さを平和を祈って伝えてくれた。
意義深い事だ。
そこで改めて確認した事。
戦後、被爆者に対する差別が在った。
それを苦に、被爆者は過去を語る事を好まない人も多く、海外移住者も4000人を超えると言う。
戦争によって悲惨な経験をした上に、同じ日本人に差別を受けた人々。
彼らは人生の幕を引くその時、日本の事をどう思っていたのだろうか。

当事者ではない我々には、彼らの為に出来る事はもの凄く限られている。
もしかしたら何もないのかもしれない。

我々一人一人が、全ての当事者でありながら、自分の人生以外の何の当事者でもない。
ならばただ、人類共通の目標を目指して進む事が最良の道ではないか。
時代を超えて、世界中の誰もが子どもの時から思う事。

幸せに生きたい
不要な争いはしたくない
愛したい
信じたい

その為に
知り
許す、許さないを超えて
ただ最善を尽くそうではないか。

一人一人が在り方を正し
地域を良くして
日本を素晴らしい国にして
国際社会で義を主張出来るようにして
世界に貢献していく
こんな未来を共に目指せれば幸せだ。

どうもありがとうございました。

ー参考ー
○人種の平等と世界平和,公正な世界を目指した日本

○トンキン湾事件 wikipedia
トンキン湾事件(とんきんわんじけん、: Gulf of Tonkin Incident, :Sự kiện Vịnh Bắc Bộ/事件灣北部)は、1964年8月北ベトナム沖のトンキン湾北ベトナム軍哨戒艇アメリカ海軍駆逐艦に2発の魚雷を発射したとされる事件。これをきっかけにアメリカは本格的にベトナム戦争に介入、北爆を開始した。アメリカ議会上院で88対2、下院で416対0で大統領支持を決議をした。しかし、1971年6月ニューヨーク・タイムズ』が所謂「ペンタゴン・ペーパーズ」を入手、事件はアメリカが仕組んだものだったことを暴露した。

○さくさくわかる「パレスチナ問題」
https://www.youtube.com/watch?v=IH5E9Lh7090

○【馬渕睦夫】ウクライナ問題から見る国際情勢
https://www.youtube.com/watch?v=sDnbkelk0fs

○9.11について

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