『ペトラ遺跡』
ヨルダン、ペトラ遺跡。
紀元前1200年頃からこの地に人が住み始めたと言う。
雨が降れば鉄砲水となってどんどん削られて行く谷に、ダムを造り、壁面を削って町を建設して来た。
1世紀頃から交易の要衝として栄えたが、7世紀には海路の発達により歴史から姿を消した。
19世紀に近代文明に発見されて以来、多くの人が足を運んでいる。
足を踏み入れる。
壮大の一言。
細い谷の隙間に光が差し込む。
自然が作り上げた紅い回廊。
そこを抜ければ「インディージョーンズ」でもロケ地になった宝物殿。
さらに進むと谷がどんどん開けていき、広範囲に渡って壁を掘って作った部屋が点在する。
地層によって赤と白の縞模様になった室内には光が差し込み、息を呑むほど美しい。
二日間走り回り、山に登って崖を降りて、人が入らないような所に行っても、物凄い遺跡がそこら中に在る。
崖の中腹に小さな集落をつくって生活していた人々もいたようだ。
現在の価値観とはまったく違った生活を想像せざるを得ない。
朝起きて外に出れば壮大な建築に彩られた谷間を一望出来る。
近所の人が壁面の穴から出て来て生活している。
素晴らしい光景だっただろう。
ここから遺跡の写真を載せて行く。
加えて、この土地はアメリカ・アリゾナ州の風景と近い物を感じた。
この土地が鉄砲水でえぐられた細い渓谷で、赤い岩である事。
アンテロープキャニオンと雰囲気が似ている。
岩の質はセドナのそれとそっくりだ。
そして、ペトラでもねじれた木々を見かける。
深い渓谷はグランドキャニオンを連想させる雰囲気がある。
壁面に穴を掘って作った住居はアリゾナ州に住んでいたインディアンが作った遺跡にも似ている。
更に、ペトラで遺跡の出入り口の上によく見られた階段のようなマークはホピ族が雲のマークとして大切にしている物と類似している。ホピでは、人々はかつて地中に住む蟻人間だったと言う言い伝えも在る。
似た環境では似たものが生まれるのだろうか。
まだ分らない。
これからもありのままを見て行こう。