シナイ山に登って来た。
モーセが神から十戒を授かった所。
ユダヤ教の聖典、旧約聖書・出エジプト記の舞台。
深夜1時過ぎから山を登り始める。
岩だらけの乾いた土地。
暗闇の中に山の陰が微かに見える。
信じられないほど無数の星が風に揺られて瞬く。
かつてエジプトを出た人々は荒野を彷徨いながら同じ風景を見たのだろうか。
山頂から眺める日の出は美しい。
山や雲が一気に染まっていく。
ここでモーセが神と言葉を交わしたと言う。
伝説の舞台になった土地。
改めて旧約聖書を読む。
やはりどこか違和感を感じる。
神が特定の人に特定の人を殺すようにしむける事。
他の神を信じる者をねたみから滅ぼす事。
自分の感覚ではそれが神の仕業には見えない。
数千年の前の話。
今の人々はこの先どのように語り継がれるのだろうか。
今という時が、神話や昔話のようになる日が来る。
そう思うと過去も未来も身近に感じる。
自分の去った世界も今の世界に重ねて見える。
美しき乾いた大地。
かつてモーセが神と対話して自分の道を定めた土地。
またここから気持ちを新たに進んで行こう。
いつもありがとうございます。