ニューヨーク 日記

『ニューヨークのアフリカ魂』

ここには黒人の人々がたくさん住んでいる。
ブルックリン・プロスペクトパークに行くとドラムサークルが開かれていた。
太鼓の音に、木の棒同士を叩く音、そして笛の音。
どこか懐かしいような、根源的な響き。
彼らは笑い、首を振り、踊る。

アメリカにいる黒人の大半は数世代前にアフリカから奴隷として連れてこられた人々の子孫。
世代を隔てて、彼らはこの土地で彼らのルーツを体現している。
その彼らの姿は、ただ形を受け継いでいるという以上のものが確かにある。
アフリカ人の魂は死んでいない。

最近面白い研究を目にした。
記憶は遺伝すると言う物だ。
今はまだ、限定的な結果しか出ていないけれど、実感する事がある。

風鈴の音、虫の音、祭りばやし、和食、古文や短歌、和服に袖を通した時
自分の記憶を超えた懐かしさがある。
胸の奥にじわっと広がって切なさと懐かしさでたまらなくなる。

記憶は遺伝する。
多かれ少なかれあると思う。

ここでドラムを叩く彼らの顔は、NYに在って誇り高いアフリカ人そのものだ。
魂は死なない。

日本人の魂も決して死ぬ事はない。
服装が変わろうと
食べ物が変わろうと
住む土地が変わろうと
ご先祖様が繋いだ血が流れている。

我々の生き方が、ご先祖様に恥じるものかどうかと言う以上の事が在る。
我々が、彼ら自身でもあるのだから。
自分自身の魂に恥じない生き方。
これだけだ。
これだけが、自分とご先祖様、そして義に筋を通す生き方。

これから日本は強く前を向いて立ち上がると信じている。
我々は今まで何度もそうして来たのだから。
魂は死なないのだから。

そしてまた
遠い昔に別れた兄弟である彼らと
魂で語り合いたい。

ー参考リンクー
記憶は遺伝する?

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