日本について

『日本人として』

日本人として

日本はかつて戦争をした。
それを悪い過去だと思っている人も居るのではないだろうか。
あるいは大国日本や戦争そのものにロマンを感じている人も居るかもしれない。
どうか今の自分たちの為にも、子供達に残す国の為にも、もう一度フェアによく考えてほしい。
なぜ戦争をしたのか。

ある人は言う。
「日本は我欲に溺れ、覇権を広げてアジアを支配しようとしていた。」
またある人は言う。
「戦わなければ国を失う瀬戸際で、自国を護ると同時にアジアを植民地支配から解放する為に戦った。」

実際はどうなのか。
これははっきり断言出来る。

両方だ!!!!!!!
当時の日本は悪ではない!正義ではない!
どうかこれを読んでもう一度冷静に考えてみてほしい。

歴史の流れの中で、黒船来航、開国、日露戦争、日中戦争、太平洋戦争などを通して日本は他国の戦力と触れて来た。
その間、日本からは世界情勢がどう見えたのだろうか。
日本人にとって、軍事力を背景に日本に接触してくる欧米諸国はどんな者だったのか。

非常に単純化してみると、
ローマ帝国はかつてヨーロッパ圏を侵略。現在のヨーロッパの元となり、先住民の文化や言語の多くは現在失われた。
ヨーロッパ諸国はキリスト教布教を大義名分に北中南米先住民を大虐殺して侵略。金銀その他の資源と広大な土地を得る。
アフリカ人を奴隷として捕えて労働力に。
インドを始め、アジア諸国を植民地化。
中国も多くの国民をアヘン中毒にされ、銀を奪われながら国力が落ちて行く。

日本以外の国がことごとく破滅するか自由や国土を奪われている。
日本は国内で経済を成り立たせていてこれ以上欧米諸国と貿易の必要が無く望みもしない状況で、そんな侵略を繰り返す国々が、圧倒的な軍事力を背景に日本に不利な貿易協定を結ぶように迫ってくる。

大袈裟じゃない。

人種差別などという生易しいものじゃない。
彼らは当然、他の地域同様、日本からも最大限の利益を得ようと迫ってくる。
どこまで奪われるかは、日本がどう対応し、自国を護るかにかかっている。

ただ黙って侵略されるのを待つか、戦力的に圧倒的に不利な状況で自国を護る為にも世界情勢を変える為にアジアを植民地支配から解放する事を目指して戦うのか。

結果的に日本は「大東亜共栄圏」を掲げて太平洋戦争を初めた。

この「大東亜共栄圏」について調べれば多くの情報が出てくる。
実際はただの日本によるアジア諸国に対する植民地支配だったとか、それは戦時中の非常措置で、最終的には完全な独立を目指していたとか。
日本はアジア各国に残虐な事をしたとか、それはねつ造だったとか。
日本は戦争せざるを得ない状況に追い込まれたとか、日本は非人道的な思想と共にアメリカに先制攻撃をしたとか。

大東亜共栄圏の考え方はあの状況では日本として自然で、自国や子孫を護る為の苦渋の決断であることは誰にでも明らかだ。
そして、その実現を目指した大多数の日本のトップは我欲ではなく、国を護り、アジアを解放するという正義感からそれを構想して実行したはずだ。
実際にはそこに正義も悪もない。ただ、国や家族や子孫を護るという自然な感情が、この戦争の大きな動機の一つ。
その選択を正しかったとも、間違っていたとも我々には言えない。

そして、全員がそうであった訳がない。中には我欲の為に他国から利益を得ようとしたり、自国を裏切る人も当然居た。
実際に日本がアジア各国を統治した当時については、それを好意的に評価する国も多いけれど、当然不具合も多く批判も多い。
日本軍の残虐行為についてはデマも有るし本当に起こった事もあるだろう。
だから、実際にどちらでもあったし、人はどちらの理論も展開する事が出来る。

しかし
その戦争をした当時の日本は悪だったかと言えば、断じてそうではない。
その戦争を指揮した人々や戦った人々が皆悪人だったかと言えば、断じてそうではない。

どんな理由があっても、戦争や争いを賞賛したりそれ自体を誇りに思ったりはすべきではない。
けれど、はっきりさせてほしい。
当時彼らが人生も命もかけて、時にそれと引き換えに護った物。
それが今の我々だ。
もしもを知る事は出来ないけれど、もし彼らが賢さと強さと忍耐と冷静な判断力と勇気と決断力と愛情を合わせ待たず、国を護る為にそれを総動員していなければ、現在日本が無くなっていたり、植民地になっていてもおかしくない。他の土地で起こって来た事を見れば誰にでも容易に想像出来る。

それは戦争という形で行われたが、そこには我々を護る為に命を投げ打った人々が無数に居た。
戦争は賞賛されるべきではない。
けれど、当時の日本や先輩方を悪い事をした人々などとは絶対に思ってはならない。
「日本人として」彼らに感謝しない事ができるだろうか。

今の日本で、読み書きが出来、食べるものに困らず、近隣で銃撃が起こらず、差別で殺される事も無く、宗教も思想も発言も自由が認められ、仕事もあり、多くの面で他国から尊敬され、出入国も圧倒的に優遇され、豊かな暮らしが出来る。
それは世界的に見てほんの一握りの人しか得られない幸運だ。
それらの先人が命と引き換えに残したものを、彼らが我々に残したいと望んだ通りに産まれてから今まで享受し続けて、今もその恩恵を受けながら、当時の日本やそこに居た人々を「悪」だと思ったり恥じたり、罪人だと思い込む事には無理が有る。
彼らの与えた恩恵に何の疑問も無く浸かりながら、彼らを否定する事には違和感がある。

今、日本はもう戦争を起こす必要はない。
絶対に戦争をすべきではない。
現在の状況から慎重に外交をしていけば戦争をせずに国を護る事は十分に出来る。
太平洋戦争当時とは違う。

しかし
それはただ戦争に反対すれば実現する事ではない。
それはただ非武装で居れば実現する事ではない。

冷静に歴史や世界の状況を知り、他国の望む事や狙っている事を理解して、能動的に戦争にならずに国を護れるような具体的な動きをしていかなければならない。
今の状況でただ平和を祈って居るだけでは「戦争」は起こらなくても「一方的な侵略」が起きる。

ただ、今の日本はかつてとは違い、戦争せずに国を護って行く事が十分可能な状況だ。
経済大国で、他国との関係も世界的に比較して非常に良好。
他国と比べ、日本国民はほぼ全員が学びたいだけ学び、見聞を広げる十分な時間も富も与えられている。

しかし、それは実質的な努力によってしか得られない。

そしてさらに、今の日本の豊かさは、貧しい国の犠牲の上に成り立っている。
日本が平和でも、現状ではその日本の平和を支えている他の貧しい国に戦争も起こっている。
それはただの「援助すべき可哀想な貧しい他の国」ではない。全体的な仕組みの中で、今では日本もそう言った国から搾取してその貧しさを作る一因の国の一つだ。

この状況では、日本の国益を護るだけでは長期的に見て何一つ護る事は出来ない。
世界が丸い事が分り、世界の反対側に誰が住むのかが分り、飛行機ですぐに何処にでも行けて、インターネットで何処とでもリアルタイムで情報を得て交信出来る。
原子力を使えば一瞬にして広大な土地を破壊し、世代に渡って汚染する事が出来る。
そんな今、今までのように国益だけを考えて他国と競争したり駆け引きをしながら地球全体の豊かさを際限なく消費して束の間の豊かさを享受するという外交や生き方は卒業しなければならない。
人類として、古いやり方はもう通用しない。
我々は実際にかつてとは別物の存在だ。
変化に次ぐ変化は避けられない。
目を背けていては、ただただ崖っぷちに近づいて行く。

自国や家族を護りたければ、人類全体、地球環境全体の豊かさを目指さなければならない。
それ以外に人類が生き残る道はない。
このまま人間同士争いながら地球を食いつぶして宇宙難民になるくらいなら、もしかすると我々の子孫は美しい自然が壊されるまで生き残らない方が幸せかもしれない。

国全体がそう言った全体的で根本的な国防を考えられる可能性があるのはほんの一握りの国々だ。
日本はその中でも最もそれが出来る可能性の高い国。

「日本人として」そう言った事をもう一度考えてみてほしい。
そして時代を異にして日本や家族を護ろうとした人々を恥じないでほしい。
前を向いて進むにはそこをはっきりさせる必要が有る。

歴史を真摯に受け止めてそこから学ぶ事で、戦いは繰り返さない。
日本によって傷ついた他国の感情と向き合い、真の過ちは認めながら、先人に対する感謝は絶対に忘れない。

そして先人の努力によってもたらされ、貧しい国々の犠牲によって保たれ、我々に与えられている富と時間と力を使って、真の努力によって国や家族を護る為に、人類全体、地球環境全体の豊かさを目指して行かなければならない。
自分に与えられた物が得られる理由を恥じて、それを打ち捨てるのではなく、それを最大限に生かしてそれらの人々の為にも自分自身の為にも全体の豊かさと平和を目指すべきだ。

全体の豊かさと言ってピンと来ない人も居るかもしれないけれど、これは非常に単純な事だ。
自国が豊かになる為の戦争に使われる資源や資本や労力を食料生産に向けたらどれだけの人が飢えから解放されるだろうか。一例にとどめるが、挙げればきりがない。

最後に、戦争の時代を生きた日本人、特攻隊の作戦の中心人物が作戦に先立って残したとされる言葉をここに載せておく。
「日本民族が将に亡びんとする時に当たって、身をもってこれを防いだ若者たちがいた、という事実と、これをお聞きになって陛下御自らの御仁心によって戦さを止めさせられたという歴史の残る限り、五百年後、千年後の世に、必ずや日本民族は再興するであろう。」

現在の日本民族が過去を乗り越えて恥じる事無く真摯に受け止め、
共に国や家族を護る為に世界全体の利益と平和を目指して進んで行ける事を願って。

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自分は右翼でも左翼でもなく、
何主義がいいと意見出来るほど満足な勉強も積んでいません。

ただ平和を求める者同士が思想の違いによって精神的に分断されず、切磋琢磨したがらそれぞれの役割を果たしながら協力し合って進んで行ける事を望みます。

自分自身、かつて韓国人や中国人に戦時中の日本人がどれほど残虐だったかという話を聞かされて悲しみと申し訳なさに涙し、戦争当時の日本人の心に触れて愛情と感謝に涙しました。
東南アジアの当時の日本の成した事に感謝する心に触れて今の自分を恥ずかしく思い、現在のヨーロッパやアメリカの歴史認識に触れて驚きました。
普段報道されない地域の実情を知って衝撃を受けました。

核爆弾を落とされてもアメリカを恨まない事は素晴らしい「許し」ということが出来るけれど、それをしながら日本人の魂は失うべきでは有りません。

自分や家族を護る為でも、世界平和の為でも、どちらでも変わりません。
本当の「現実」を前に、日本が立ち上がるしかありません。

一人でも多くの人にこの声が届きますように。

読んで下さって有り難うございました。

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