満点の星空は忘れさせる。
自分の居場所も。
自分が誰かも。
この世界が何かも。
ここアリゾナの砂漠で見る星は美しい。
天の川もはっきり見える。
満点の星空にはたまに出会う。
アリゾナの砂漠で見る星空
グレートバリアリーフの船の上で揺られて見る星空
ニュージーランドの浜辺で寝転んで見る星空
タイの森で木々の間に見る星空
それぞれいいけれど中でも格別なのが
故郷の北海道の雪原で見る星空。
寒さが肌に突き刺さる。
星の光が降って来てそれが肌に当たっているように感じられる。
白い息が生きてる事を思い出させて。
その上に星がチラチラと小刻みに揺れている。
空気は澄み渡り、無音の耳鳴りがする。
もう四年近く見ていない。
次はいつになるだろう。
いつでもいい。
また見られる。