ボストンは本当に素晴らしい土地だった。
今までに行った都市の中でも特に好きな街だ。
緑が美しく、海は輝きヨットが浮かぶ。
アメリカ独立のきっかけの舞台となった土地。
歴史的な建物や街並、そこに近代的なビルが立つ。
多くの芸術家が住み、バークリー音楽大、ハーバード大学やMITが在る学びとアートの街。
住民のほとんどは世界的な文化人やその卵。
街で見かける人々は洗練されている。
町中で音楽が聞こえ、無数の人がエクササイズやヨガなどをしている。
港でのライブでは、輝く水面と夕焼け空に映える美しい音楽に触れ、ボストン美術館では素晴らしい絵画の数々を見る事ができた。
衝撃的な美との出逢いの連続で色々な事を感じた。
バークリー音楽大には世界中から国を背負うほどの気持ちをもって集まっている生徒も多い。
世界中から集まった生徒たちが、音楽と言う美を一緒に創っていく。
今注目を集めているイスラエルとパレスチナの生徒や、アフリカ、ヨーロッパ、アジア、中南米、世界中から集まった生徒が美しい音楽で人を感動させようとして、この地に集まり、交流している。
ハーバード大学ももちろん多国籍で世界中の頭脳があつまる。
学問は人間の根本的な探究心が生んだもの。
美や心を追求する芸術と共通点もたくさんある。
ここの生徒たちは落ち着いて、はっきりとした目的を持って学んでいる学生が多いように感じた。
浮ついた感じも、閉塞感もない。
自分と社会に貢献するという学ぶ理由を持って世界中から来た生徒と交流しながら学ぶ。
本当に素晴らしい環境だ。
もしも世界中が平和になって、社会が効率的になったら、人はどんな生活をするだろうか。
生活の不安が減って、労働時間も減ったらどんな社会になるだろうか。
そんな世界では、心の病も、体の病気も減って、そういった事をケアしなければならない人が仕事でもプライベートでも減っていく。人に与えられる娯楽も減っていくだろう。
自ら主体的に自然と触れ、創造性豊かな人が増えるだろう。
きっと、仕事や大学とは関係がなくても、自発的に芸術や学問を楽しむ人々が増えるだろう。
社会が健康になれば、効率も上がる。
仕事として生産性の高い仕事がほとんどになり、その上で誰もが芸術や学問を通して、この世界や心の探究と表現を楽しむ社会。
人は段階的に自己実現をしていけば、
愛情を向ける対象が広がっていく。
同時に、本質的に美しい物を求める。
大多数の人が、思考の大部分を創造的で愛の在る事に使えたら、世界中に自然と人が調和した素晴らしい景色が見られるようになるだろう。
寝ても覚めてもそんな夢を見ていたい。