テロについて

『パリのテロに想う』

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このような事件が起きた事は悲しい。
多くの方が犠牲になった事は悲しい。
友達は大丈夫かと心配になる。
テロ組織による物でも、何か別の思惑を持つ者による物でも悲しい。
比較的、知らされる事も少なく、関心も少ない他の土地で犠牲になっている人々を想っても悲しい。
報道の偏りも悲しい。
難民になってしまっている人々の事を思うと悲しい。
善かれと思ってした事が批判される事も悲しい。
善かれと思ってした事が、見えない所で誰かを傷つける事も悲しい。
善良であろうとする人同士が対立してしまう事は悲しい。
悲しみや憎しみが連鎖してしまう事は悲しい。

過去を変える事は出来ない。
今、ただ一つ願うこと。
【これが、戦争の引き金になりませんように】

・物事を知れば知るほど、
悲しい事が連鎖的に見えてくる。
それは時に「恐れ」や「怒り」になる。
しかし、その手綱を握れなければ、
それは対立と争いを生む事になる。

知らずに、行動する事は出来ない。
知らずにいれば、無責任な行動から、
人は自らを滅ぼしてゆく。

知る事が、最善の行動を見極める力になる。
しかし、知の力は諸刃の剣。
「恐れ」や「怒り」に負ければそれが更なる破壊を生む。
「勇気」と「覚悟」を持って、
その力を求めなければならない。

・物事を知れば知るほど、
真実は無数の顔で現れる。
何が本当の真実なのか分からない。

無数の憶測が飛び交う。
人は時に自分の望むシナリオを決めつける。
確証がないままに、それを伝播する。
それは仕方がないし、多くの可能性に触れられるのはいい事でもある。
ただ、誘惑に負けず、忘れないで欲しい。
あなたには、真実を確実に見極める事は出来ない。
自分もそうだ。
実行犯全員の思惑も人生も知らない。
各国や各団体の構成員の日常の人となりも知らない。
予測は出来ても、
真実を100%見極める事など出来はしない。

我々に出来るのは、
全ての情報を決めつけず、
多面的な世界として捉え続ける事。
あらゆる可能性を包み込んで、
その上で最善を考える事。

対立ではなく対話を
恐れではなく共感を
怒りではなく勇気を
絶望ではなく希望を

そして、悲しむだけでなく、
生きている我々は命を楽しむ事も大切なこと。

もしも自分が犠牲になったら、
残された人に、復讐も怒りも悲しみも望まない。
ただ愛する人に笑顔で幸せに生きて欲しい。
大切に想ってくれて、悲しんでくれるのも嬉しいけれど、
想い出して、幸せな気持ちになってくれたらもっと嬉しい。
世界が美しくあって欲しい。
きっとそう想う人の方が多いのではないか。

悲しみを直視しながらも、
人はこの世界の美しさを感じていられるか。
恵みに感謝して、愛せるか。
それを試されている。

勇気と覚悟を持って知り、
悲しみを直視しながら命を楽しみ、
これが戦争の引き金にならない為に、
対話し、行動する。
叶うなら、
そんな事を共にやっていきたい。

絵空事ではなく、
本当に世界中が友達になる為に、
全力で色々な活動をして行きたい。

自分の無力さに歯を食いしばりながら、
心からの追悼と祈り、
そして自分の出来る事への決意と共に。

ありがとうございました。

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